藤井五冠がやってくる!「竜王戦」誘致成功のワケ 会場は富士山一望の“大絶景” 気になる勝負メシ&おやつは?

  • 2022.11.02
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藤井五冠がやってくる!「竜王戦」誘致成功のワケ 会場は富士山一望の“大絶景” 気になる勝負メシ&おやつは?

今年10月、将棋の「竜王戦」の第3局が富士宮市で行われることになりました。将棋タイトル戦の最高峰とされ、藤井聡太五冠が対局する注目の一戦、どうして静岡県富士宮市は招致することができたのでしょうか。

<天野大輔記者>
「JR富士宮駅から車で10分ほどの山の中腹、最強の棋士を決める戦いが、この秋、この場所で行われます」

10月28日、29日、富士宮市で開催が決まった「第35期竜王戦第3局」。将棋の8大タイトルの中でも最高峰とされる竜王戦の舞台となるのは「割烹旅館たちばな」です。

<富士宮市 企画戦略課 地域政策推進室 佐野和也室長>
「この場所が竜王戦の富士宮対局の会場となっており、この通り、外の景色は富士山が一望できる場所になっている」

対局会場となるのは、富士山にちなんで「宝永」と名付けられた部屋です。

<富士宮市 企画戦略課 地域政策推進室 佐野和也室長>
「こちらが実際に対局を行っていただく場所となる。向こう側に藤井竜王が座っていただき、手前に挑戦者が座っていただく」

今後決まる挑戦者とタイトル初防衛をかけて争うのは、現在の竜王・藤井聡太五冠。将棋界のスーパースターが対局する注目の一戦を招致しようと、全国から多くのまちが名乗りを上げる中、どうして富士宮市は開催を勝ち取ることができたのでしょうか?その鍵となる人物のもとを訪ねました。

<駒師 大澤建夫さん>
「藤井聡太さんが3連勝だった。渡辺明さんと指した駒」

藤井五冠に渡辺明二冠、将棋界を代表する棋士2人の名前が刻まれたこちらの駒は、2021年7月の棋聖戦で使われたものです。

富士宮市に住む大澤建夫さん。日本を代表する駒師の一人です。手掛けた駒が幾度もタイトル戦に使われています。

大澤さんは顧問を務めるサークル「富士駒の会」で、駒作りの指導もしています。30年前に始まり、現在は40人ほどの会員が、駒作りの技術を磨き合っています。

<駒師 大澤建夫さん>
「(サークルの)仲間たちがタイトル戦で使われるような駒を作るようになった人もいるし、業者に注文を受けて作っている人が10人近くいる。駒のまちおこしに良い機会だなと思って」

大澤さんは現在、竜王戦で使用してもらうべく新たな駒を制作中、地元開催のタイトル戦に向け、力が入ります。

こうした長年にわたる地域での駒作りの活動が評価されたことや景色が素晴らしい静かな会場を用意できたこと、さらに富士宮市が市制80周年の目玉事業として、招致活動を行ってきたことが、開催を勝ち取ることができたポイントだったのです。

<富士宮市民>
「富士宮の観光の宣伝にもなるし、うれしいこと」
「(藤井五冠が食べる)スイーツとかおやつとか色々」
「自分の家が焼きそば屋をやっているので、すごく関心がある」
(来たら食べて欲しい?)
「はい」

藤井五冠といえば、対局の際に食べる「おやつ」や「勝負めし」にも注目が集まります。

<富士宮市 須藤秀忠市長>
「豊富な食材を使った料理やおやつを味わっていただき、富士宮市の魅力を全国に発信する絶好の機会にしたい」

開催地にとっては、まちを売り出す、またとない機会。富士宮市は先週、実行委員会を立ち上げ、開催を盛り上げる、関連事業などについて議論を始めました。

<第35期竜王戦 第3局 富士宮対局実行委員会 中村洋会長>
「藤井さんがタイトル戦を行う場合は、もの凄い経済効果がある。それをどのようにして地元が吸収していけるかが一番の問題。それを活用できたところが今後に繋がる」

竜王戦対局前日には「前夜祭」、当日は「交流イベント」や「大盤解説会」という、プロの棋士が対局の生解説をする会などが行われる予定です。さらに8月には、小中学生を対象にした将棋大会、9月には藤井五冠の師匠である杉本八段の講演会など、イベントが目白押しです。

注目を集めている「おやつ」については、富士宮市内の菓子店などから「ぜひ、これを食べて」というものを募集するといった計画もあるそうです。いずれも詳細はこれから詰めていくということですが、竜王戦に向けて盛り上がる富士宮市に今後も注目です。

#LIVEしずおか 6月22日放送

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